歌は世につれ(5) = 大航空の歌
・大航空の歌
♪見よ見よ大空に 荒鷲が 撃ちてしやまん 翼もて
描く亜細亜(アジア)の新歴史 世界は明けゆく 日本(ひのもと)の
翼 翼 輝く翼 高く羽ばたく翼より
♪迎えば敵無き 皇軍の 勇む翼の 感激に
誰か涙を流さざる 続けや若人 雲蹴って
翼 翼 輝く翼 空は亜細亜を 興(おこ)す道
♪想えば 天孫降臨の 空は御民(みたみ)の故郷(ふるさと)ぞ
世界照らさん日の丸を 雲居に進めん 時は今
翼 翼 輝く翼 挙れ(こぞれ)一億大空へ
昭和18年というから、国民学校の2年生頃だったようだ。戦争が激しくなるにつれて軍国主義教育も一段と強化され、国民学校といえども毎日厳しい戦時規律が実施されつつあった。
真冬の朝、学校から1.5キロほど離れた神社まで裸足で歩き、社殿に向かって兵隊さん(皇軍兵士)の武運長久を祈る、というような行事があった。寒さ、冷たさで足先の感覚が麻痺するような団体行進であった。
そんなとき、どういう経緯からか、みんなでこの歌を怒鳴るように歌いながら歩いたことを覚えている。幼いながらもなんとなく意味を理解し気分は昂揚していたようだ。
国民学校一年生国語(ヨミカタ 一)では、入学早々に国家意識や軍隊に関する知識を植えつけるためのテーマが取り上げられていた。(拡大するにはクリックで)
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