マツタケ・まつたけ・松茸 (1/2)
マツタケの季節が近づいてきた。産地に隣接する故郷の京都市内でも、化粧箱に収められた見事なマツタケが、錦小路の市場やデパートの店頭に並べられる。値段が一本1万円~2万円と聞いてもことさらに驚くこともない。欲しい人にとっては、それだけの希少価値があるということだろう。
調べてみると、1940年代のマツタケの生産量は1万トンであったが今日では、せいぜい100トンがやっとらしい。
昭和20年の秋、すでに戦争は終わっていたのだが、まだ、市内の親元には戻らず、学童疎開先の丹波(現・亀岡市)の山村に残留していた。当時、周辺の山に入ればマツタケはいくらでもあった。
疎開先のおじいさんは、毎朝早くに起きて小一時間ほどかけて裏山をひと回りする。やがて腰に下げた竹かごをシメジやマツタケでいっぱいにして戻ってくる。シメジは朝の味噌汁の実になる。マツタケは、時には直火で焼いて醤油をたらし、それだけをご飯のおかずにして食べることもあった。
近年マツタケの生産は激減してその市場価格は高騰するばかり。韓国、中国はおろか、北欧、アメリカ、カナダ産までが輸入されているらしい。
*本編「国際芸術見本市(ジャパン・アート・フェスティバル)始末記」については下記サイト「ジャパン・アート・フェスティバルを知っていますか?」をご参照ください。http://gastrocamera.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_9a53.html
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