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2008/08/13

兵器の魔力、ここに至る(坂口安吾・戦争論より)

 戦後「堕落論」を著した無頼派坂口安吾に「戦争論」と題した小論がある。敗戦直後の昭和23年の発表である。

  曰く「人は誰しも殺人の能力があるが、故なき殺人は許されない。各々のエネルギーには使用の限界があり、いわば、この限界の発見が文化とか文明というものであって、エネルギーの発見自体は直接それが文化や文明とよばるべきものではない。原子エネルギーとても、同じことで、その使用の限界が発見、確定せられて、はじめて文化の一員となりうるにすぎない(中略)

 長い歴史の過程においては、文化や民族の交流などを戦争がもたらした「利益」の結果であることを部分的に認めながらも、原子バクダンについては

 曰く「兵器の魔力、ここに至る。もはや戦争はやってはならぬ。断々固として、否、絶対に、もはや戦争はやるべきではない(中略)

 「今まで戦争が我々にもたらした利益は、そして、今後も戦争が我々にもたらすと予想しうる利益は、これを戦争以外の方法に委譲する方策を立てねばならない。(中略)

 60年前の安吾のこの言葉を、今日我々はどう受け止めるのか。

 第二次世界大戦による世界の戦争犠牲者の数は「数千万人」、太平洋戦争による日本人犠牲者は「数百万人」といわれる。

 犠牲者の数に言及するのに確実な数次を挙げ得ないのは極めて申し訳ないことではあるが、それほどの悲劇が歴史に記されたということである。

 

*本編「国際芸術見本市(ジャパン・アート・フェスティバル)始末記」については下記サイト「ジャパン・アート・フェスティバルを知っていますか?」をご参照ください。http://gastrocamera.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_9a53.html

 

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