第三部 エピローグ -継続は力なり
・継続は力なり
芸術、文化は不変である。当時に輝いた作品は、今もそのままに、いやそれ以上に輝き続けている。国際芸術見本市(ジャパン・アート・フェスティバル)が海外で展示した多くの作品は、今日も海外あるいは国内の美術館で、ギャラリーで、コレクターの下でその価値を発揮し続けている。
現在、多くの比較的若い作家達が彼らの経歴の中に、アート・フェスティバル出展の実績を掲げている。限られたジャンルと短い期間であったとはいえ、日本の現代美術、伝統文化をこれほど幅広く網羅、凝集して、大量に、反復して海外の人々に供した試みは、かつて無かったことであった。
「継続は力なり」といわれるとおり、当初の稚拙な知識や体験は、回を重ねるに連れて確かな実績となり、結果として日本の芸術を広く海外に紹介すると共に、新進作家の登竜門の一端をも担うようになった。その意味で第一回ジャパン・アート・フェスティバルは、わが国芸術文化の海外紹介の歴史に大きな足跡を残したと言えよう。
ただ残念なことは、アート・フェスティバルの初期段階において、幾つかの作品が不幸にも破損、盗難等の事故にあったことである。このことは四十年後の今日に至ってもなお胸の痛む思いであることに変わりはない。
*本編「国際芸術見本市(ジャパン・アート・フェスティバル)始末記」は下記サイトからどうぞ:http://gastrocamera.cocolog-nifty.com/blog/
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