第二部 国際芸術見本市始末記・ホノルル展(2)
8月8日(水) 雨、夕刻に晴れる
中道さんと通関業者(American Customs Brokerage Corp.)のコジマ氏を訪ねて打ち合わせる。絵画、版画、工芸品、ディスプレー資材の全てを一時輸入(temporary import)とすることに決定した。絵画、版画、工芸品についてのBond(保証預託金)は、コジマ氏が協会に肩代わりしてBonding companyに対して保証してくれる。コジマ氏に対しては総領事館浜中領事個人の(協会についての)保証状を入れること、などで決着。とにかく、今は現金の動きを出来る限り抑えたい。
8月10日(木)
午前中にアジアティック社の下請けHC&D Moving & Storage社の倉庫へ行く。十四日以降の作業スケジュールの打ち合わせをする。
総領事館へ行く。コジマ氏からAmerican Customs Brokerage(通関会社)のBonding company(保証会社)に対する保証状を受け取る。総領事館に対しては、国際芸術見本市協会が一切の責を負うとの一札を入れる。まるで保証の三つ巴だ。夜東京より電話が入る。事の顛末を説明する
インターナショナル・マーケットプレイスの芝居小屋(Duke Kahanamoku)でハワイアンショーを見る。出演はフィリッピン人の人気歌手ドン・ホー(Don Ho)だ。街を歩くと菅原洋一の「知りたくないの」(なかにし礼作詞)があちこちから聞こえてくる。女性歌手の声かと思ったが男性だった。
8月11日(金)
乃村工芸の前田展示部長がホノルルに到着(午前九時〇五分着のフライトにて)。事務局より預けられた持参人払い小切手(八五〇ドル)、カタログのインボイス、パッキング・リストなどを持参、受け取る。
税関倉庫(八番埠頭)へ行く。そこでHC&D社とともに税関予備検査(Preliminary Customs Inspection)を受ける。
ダ・コスタ氏、中道さんの三人で、デューンズ・レストランで昼食。
午後二時三十分、展示場となるイリカイのパシフィック・ボールルームで、会場施工につき打ち合わせる(乃村工芸の前田部長、下請け施工業者のニシ氏、オガタ氏、H・.リー氏)。決定事項は以下のとおり。
十四日(月)=午前八時三十分に作業開始、ディスプレー資材搬入。十五日(火)=ディスプレー資材の組み立て、午後作品搬入。十六日(水)=ディスプレー資材の組み立て、展示作業開始。十七日(木)=イリカイ(展示会場現場)での最終税関検査を受ける。
午後四時三十分に会場利用料金の件でイリカイのケータリングマネジャーのサージ氏に会う。(ボールルームの借室料は、@$350x十四日、8/15 ― 8/28とのこと)。
午後十時四十分、三輪正弘氏(会場設計担当)夫妻が到着するが、イリカイにはチェックインせず。
8月12日(土) 晴
午前九時にタクシーで、イリカイホテルの広報部長ジーン・シャーロット氏をカハラ・アヴェニューの自宅に訪ねる。十六日付スター・ブリティン(Star Bulletin)に掲載予定の広報記事について打ち合わせる。午後一時、三輪正弘氏、前田氏(乃村工芸)とホテルで打ち合わせ。
夕食は国分さんとアラモアナ・ショッピングセンターで。夜、大映新国際劇場で映画を観る。
8月14日(月)
HC&Dコンストラクション社五名が午前九時~午後六時の予定で会場設営作業を開始する。
午前中にハワイ銀行(Bank of Hawaii)へ行くが、日本からまだアドバイス(通知)が届いておらず、小切手の換金が出来なかった。イリカイホテル広報部長秘書のジャッキーと会期中の広報・宣伝について打ち合わせる。ワイキキビーチ・プレスが、ジャパン・アート・フェスティバル関連記事を掲載しているとのこと。同紙を入手する。
午後二時総領事館へ行き浜中領事と打合せる。使節団と日系二世との懇談、州議員との懇談、テレビインタビュー等について段取りを打ち合わせる。
1.日系二世との懇談 8/18(金)正午ワイキキグランド 内「ふるさと」レストラン
2.テレビインタビュー(KTRGTV)15:30 右に同じ
3.総領事館招待パーティ 8/19(土)西尾末広氏も出席
4.州議会議員との懇談 8/21(月) 正午 レストラン「京屋」
8月15日(火)
バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)で$850を現金化する。通関業者(American Customs Brokerage)のコジマ氏に$659.99を支払い、領収書を受け取る。
イリカイ広報担当ジャッキーより広報用写真を参考資料として受け取る。
8月16日(水)
広報部長ジーン・シャーロットから、フェスティバル関連記事を掲載したホノルル・スターブリティンを受け取る。
展示作業はほぼ終了する。カタログ、ポスター、森省一郎作品(絵画)が日本より到着。日本から別途輸送したもの。こちらの税関検査は明日の予定。
日本からの使節団に先行して永楽ニュージャパン・トラベルサービスの三橋氏が到着。夜、三輪正弘さん夫妻に招かれて京屋(日本料理屋)で夕食。
・日本から使節団が到着
8月17日(木)
午前九時十分、日本から使節団がホノルルに到着、空港に出迎える。麻生良方、長谷川正三の両代議士はイリカイホテルにチェックインする。麻生理事長が小切手$2,000を持参する。受け取る。
会場の最終点検をする。日商工のアダチ氏に麻生代議士付通訳を依頼する。午後七時~九時、プライベート・プレビューを開催。併行してカクテルパーティ。地元日系人社会、美術界、メディアからの出席者多数。
8月18日(金)
午前十時に会場の一般公開を開始。午後三時~三時三十分、KTRGTVで麻生、長谷川両代議士のテレビインタビュー。
初日の入場者数は約五〇〇名。協会の単独開催ではあるが、作品管理、会場運営上は非常にやりやすい。婦人会の人々も張り切ってやってくれる。
夜、京屋で両代議士、三輪氏夫妻、前田氏(乃村)、事務局の合同夕食会。
8月19日(土)
さすがはワイキキ、本土とは違って週末はかえって来場者が多い。イリカイホテルの宿泊者を含めて米本土からの観光客も少なくない(約七〇〇名)。カタログの売れ行きも極めて好調。
午後六時三十分、総領事公邸で使節団のレセプションがおこなわれた。たまたまハワイを訪問中の西尾末広氏も参加する。
追記= 西尾末広は一九六〇年に民主社会党を結成して初代委員長に就任。
夜遅くに麻生理事長と中華料理店へ行きサイミンを食べる。淡白なスープの極細ラーメンという感じ。向いの軍用快復センター(Recuperation Center)はベトナムからの帰還兵や白衣の傷病兵で溢れかえっている模様だ。
乃村工芸の前田氏は、次の展示会場チェックのためにヒューストンへ発った。
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